アーティスティックな成功者のビジネスを取り仕切るパートナーは得てして自我強烈

『イヴ・サンローラン／セレブレーション』を観ました。

サンローランというより、むしろ彼の右腕の人に注目してしまったドキュメンタリー。こういう苦悩のクリエイティブな人の横には、大抵ビジネスを取り仕切る代理人のような人がいるものだ。サンローランが取材に答えて「（スランプから脱したのは）心配や恐れを無くすことができたので、これから先は未来へ向けた制作ができる」というが、男は真っ向から否定。「イヴは眠らせたままで（創造力を発揮できるので）、心配や恐怖から良い作品が生まれるので、それで良い。起こさなくて良い。本人は幸せではないが」という。まあそれは真実なのだろう。そして本人は苦しみもがいたけれど、実際にはモードを動かす偉業を遂げてきたのだ。それにしても、このパートナー、トロフィーの半分は自分のおかげだと人前で堂々と言えるというのもすごい。