A Room with a Veiw 眺めのいい部屋

備忘録や、趣味、仕事の話など

紙質にもとことんこだわる辞書づくり。あなたなら右をどのように説明しますか?

映画『舟を編む』を観ました。

真摯に辞書製作にかける人々。ビーズ刺繍で生地を埋め尽くすような作業も嫌いではない私にとって、掲載する言葉を選定して、用例を集めて、というのは意外に好きな作業かもしれない、と思ってしまった。とうぜん大変な仕事だろうけれども。

言葉を大事にする、しかしコミュ障の主人公が、不器用なりに周りの人々とコミュニケーションを図っていく様が描かれていて、長年かかる辞書製作と共に少しずつみんなで歳をとっていく。登場人物の朴訥としたやり取りには、そっと相手を思いやる優しさが込められていて、ほっこり暖かい。

紙の辞書ゆえ、紙質にはとことんこだわる。粘りと表現していたが、ページをめくるたびにしっとりとした感覚が指先に伝わり、きちんと1枚だけめくれるような凄い紙。そういえば紙の辞書を引いていた頃を思い出すと、あの紙に触るのが好きだったんだな、と思う辞書がある。久しぶりに紙の辞書を引っ張り出してこよう。触感って本当に大事だ。

 

 

職業柄、辞書はよく引きますが、ここのところもっぱら電子辞書でした。いまだに重宝しているのは、既に製造販売になっているSONYの製品。

この素晴らしい企業が電子辞書の製造から撤退してしまったのは、本当に残念でなりません。この辞書がどんなに優れているか、また別の投稿でお話します。