A Room with a Veiw 眺めのいい部屋

備忘録や、趣味、仕事の話など

日英通訳のヒント

今日は上級クラスのレッスン準備をしていました。

次回は日英通訳で、素材はある上場企業の社長インタビューです。

社名変更のことや企業理念について質問をしていますが、こういったビジネス・インタビューや談話には日本語特有の機能的ではない言葉が頻出します。こう言ってはなんですが、正直、あまり意味がなく発せられる言葉ですので、重く受け止めていちいち英語に訳してしまうと、話の焦点がずれてしまったり、メインのメッセージが届きづらくなってしまうきらいがあります。

例えば、「おかげさまで」と言う言葉。企業の業績が「おかげさまで」上向き、と言う場合、もちろん世の中全般に向けて、感謝の気持ちを込めて、と言う人もいるには、いるかもしれませんが、本来のこの日本語は、クッション言葉として使われたり、謙遜表現、または自分一人の力ではなく社員の尽力や世間一般の人々のサポートもあって、というニュアンスを表現しているのではないでしょうか。そう考えると、Thanks to the customers, などという表現を入れないほうが、真意が伝わるかもしれない、という視点に立つことが重要です。言葉尻ではなく、メッセージを伝えることを最優先しましょう。

メモ取りに必死になりすぎて、メッセージの大意を掴み損ねることのないように、リスニングしてみてください。