A Room with a Veiw 眺めのいい部屋

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"Pulp Fiction"

あー面白かった。映画って私にとってこういうこと(第2弾)!

"Love Actually"、"Paris, Texas"、『フィラデルフィア』のように、身近な題材、普通の人々、現実世界によくある舞台背景の作品は感情移入もできるし、同じ目線で気持ちを動かされ、映画の中に引きこまれていく。そういう楽しみ方として、こういうのこそ私にとっての映画という記事を先日あげました。

一方、本作『パルプ・フィクション』のような、ファンタジーで現実にはほぼ起こりえない物語装置の中で、登場人物への感情移入は全く不可能だからこそ、エンターテインメントとしての楽しみ方がある作品。こういうのも、映画ってこういうこと! という気持ちになります。

物語が繋がって、最後に一回転して輪になるところなんて、え〜っ! どういうこと? と考えてしまいます。楽しい。頭のいい人が作るプロットってこういうことろが面白い。会話も純粋に楽しめる。非現実的な出来事の連続の中で、異常な登場人物たちがまともな対話をしていくところなんて、シュールで本当に笑えます。後半には声を出して笑ってしまうようなシーンもあり、2時間40分という長尺でもずっと映画の中にはまっていられる、すごい作品です。

ユマ・サーマンのつけていたシャネルのヴェルニ18番は、本当に流行って、当時のファッション誌はこぞってこの映画の特集をしていました。私もこの血豆色が大好きで短いスクエアオフのネイルにこの色をよく塗っていました。3本くらいは使い切っていました(←相当気に入っていた笑!)。公開前にファッションの切り口から女性誌に取り上げられ、映画自体は監督の鬼才ぶりや名優の演技を讃えられ、ヒットし、実際に商品が売れるという波及効果。この当時に広告・宣伝の仕事は楽しかっただろうな〜。