A Room with a Veiw 眺めのいい部屋

備忘録や、趣味、仕事の話など

言語のリズム感は、単語そのもののアクセントやイントネーションより、さらに伝わり方に大きな違いを出す、と思う。

生徒さんに相談された英語の資格について調べているうちに、すっかり遅い時間になってしまいました。ネット検索って、キリがなくなってしまい、時間泥棒になってしまうことが多々あります。うっかり夢中になってしまいまして。

 

映画『新聞記者』を観ました。

松坂桃李は期待以上の演技で、難しい役を賢くこなしていた。

ただ新聞記者役のたどたどしい日本語は、さすがに最後まで辛かった。セリフが聞き取りづらく、物語へ集中するのが困難になる。主役が不慣れな言語で演じているという事実は、音声だけでなく、映像上でも集中を途切れさせる要因になる。記者の命ともいえるシーン、取材中にメモを取る時の、リズムもタイミングもおかしなことになっている。相手の話を理解しないで(聞かないで)演技しているためであろう。いちいち気が削そがれてしまい、物語がすんなり入ってこない。『シン・ゴジラ』での日系人アメリカ政府関係者役の英語も説得力はなかったが、やはり言語はリズムが相当大事なのだ。

ネットの情報によれば、”引き受けると、(映画のストーリーと役柄により)悪いイメージがついてしまう(反政府など)”という理由で、日本の俳優が出演オファーを受けなかったとか。その憶測が本当かどうかは分からないが、そう言われてみると、確かに満島ひかりさんや蒼井優さんの演じるヒロインを見たかったと思う。残念である。彼女たちの演技力だったら、どちらの役者さんであっても凄い迫力の作品になっていたのではないだろうか。